こんにちは、並木(@chuju_namiki)です。
今回は第2回志望校判定サピックスオープンの範囲を参考に算数の分野を決定しました。なぜサピックスオープンの出題を参考にしたかというと、首都圏の難関校志望者が多く受験し御三家の最新の出題傾向も反映されているからです。
塾で学習する問題の中にはほとんど模試や過去問に出ないものもあります。しかし反対に毎年必ず出題される分野もあるのでどの分野が出やすいか知っておくとコスパ良く点数が取れますよ。
それでは、本編へどうぞ!
目次
鶴亀算
4年生で習う分野とはいえ、6年生の模試でも頻繁に出題される鶴亀算は必ず習得しておくべきですね。面積図による解法も覚えておくと、鶴亀算以外でも使えるので便利ですね。
消去算
完全に連立方程式の考え方なので中学校側も重要だと認識しており頻繁に出題されます。こちらも4年生で習う分野とはいえ応用問題はなかなか厄介なので注意です。
売買損益
定価や仕入れ・原価といった用語を把握しておかなければならないことに加えて5年生で習う割合の分野を習得していないと解けない問題です。公務員試験でも出題されるので潜在的なコスパも高いです。
速さ
速さが過去問に全く登場しない学校というのは存在しないのではないか思うほどよく出ます。速さは学習要綱では6年生に習う分野で「速さ×時間=道のり」という非常にシンプルな公式を拡大して問題がつくられています。
通過算や流水算・時計算といった特殊算の分野も多く中学入試において最重要単元の一つといえます。
比
比は単体で出題することもできれば、あらゆる問題と組み合わせることもできるため、出題者側から大人気の分野です。鶴亀算や速さといった分野に比を組み合わせることによって難易度を上げることができるので問題作成が簡単なんですね。
また理科の中和計算に現れることもあるので「比」は確実にマスターしたいですね。「比」という概念は一生使いますし、公務員試験でも頻繁に出題されるのでやっておいて損はないですね。
相似
相似は図形問題において非常に大事な単元です。相似というと平面図形の印象が強いかもしれませんが、立体図形においても相似から辺の長さを求めたり高さを求めたりするということが頻繁に行われます。
また相似な図形は角度が同じであるという性質もあり角度を求める問題でも使われることがあります。さらに速さの問題と融合してダイアグラムの中から相似な図形を見つけるというパターンもあります。
中学受験や高校受験だと相似が解答に絡むことが多いので基礎レベルをみっちり固めておきたいですね。
整数
整数という範囲は公式もなく小学校低学年からチャレンジできる分野ではありますが非常に奥が深く、東京大学が好んで出題するほどです。
あらゆる学校で出題される分野ではありませんが、レベルが高い中学校は好んで出題をしてきます。思考力や作業力や経験が問われる分野であるので、志望校が整数問題を頻繁に出題している場合には数多くの問題にあたって対策したいですね。
場合の数
中学受験と大学受験と公務員試験の問題を入れ替えてもわからない、場合によっては全く同じ文面が出題されることもある分野です。ただ物を数えるという分野なのですが非常に奥が深いです。SAPIXだと本来は高校1年生が習う公式を小学生に教えているほどです。
また公式が使える場面と使えない場面を見極めるのも難しく、模試や本番で時間を多く消費してしまいがちな分野であるので注意が必要です。超難問を解けるようになる必要性はありませんが「あまりにも複雑すぎる。これは数えるしかない。時間がかかりそうだ。」といった判断をした上で問題を捨てると点数が上がると思います。
おすすめ問題集
おすすめの算数の問題集は網羅系と単元別問題集に分かれます。それぞれ特徴があるので使い方を間違えないようにしたいですね。
網羅系問題集
中学入試の算数の範囲を広くカバーしているのが特徴です。しかしながら「プラスワン問題集」、「ステップアップ演習 (中学への算数)」と「わかる!できる!応用自在」は発売が2000年前後と20年以上前になっており現在ではほとんど出題されない問題が紹介されているのが難点です。
これらの問題集は1ページ目から進めるというよりは類題は欲しいなというときに辞書的に使うのが便利です。掲載されている問題は良問ばかりですので、塾のテキストや模試の問題の類題が欲しい、もっと演習したいというときに使うのがおすすめです。
「プラスワン問題集」は中堅校レベルの難易度ですが、「ステップアップ演習 (中学への算数)」と「わかる!できる!応用自在」は難関向けの問題が多く掲載されています。最難関を目指すのであれば「算数合格へのチャレンジ演習」にチャレンジするのもよいと思います。
「中学入試 算数 塾技100 新装版」は問題数がやや少ないですが中堅校レベルの問題が揃っており、発売が比較的新しいため問題の取捨選択がめんどうなのであればおすすめですね。
プラスワン問題集
ステップアップ演習 (中学への算数)
わかる!できる!応用自在
算数合格へのチャレンジ演習―中学への算数 難関中学受験用
中学入試 算数 塾技100 新装版
単元別問題集
網羅系問題集は一冊持っていると非常に便利ですが全て解ききるのは非常に大変で時間がかかるため、子どもが達成感を得づらいです。
そこで単元別問題集でまとめて演習することによって苦手を補強することをおすすめします。網羅系問題集は重くて厚いため持ち運びにも不便です。
苦手単元や伸ばしたい単元は単元別問題集で対策しましょう。単元別問題集の中でも頻出でコスパの良い「速さ」「比」「相似」「場合の数」を紹介します。
中学受験を成功させる 熊野孝哉の「速さと比」入試で差がつく45題+7題
中学受験を成功させる 熊野孝哉の「場合の数」入試で差がつく51題+13題
単元別基本問題集基本の制覇 相似―中学入試算数
学習サービス
中学受験向けの学習サービスの中でおすすめなのは「スタディサプリ」と「RISU算数」ですね。「スタディサプリ」は算数以外の科目も扱っているためコスパは非常にいいです。
しかしあくまで講義がメインなので問題はやや少なめです。そのため苦手を補強するための復習に適したサービスといえますね。
「スタディサプリ」に対して「RISU算数」は算数に特化しており演習がメインなのが特徴です。得意分野や苦手分野の分析をAIが行ってくれるのも便利ですね。演習をメインとした自立学習ができる「RISU算数」は予習向けの学習サービスでといえます。
「スタディサプリ」と「RISU算数」は別の記事で詳しく紹介していますので、よかったらそちらを参考にしてくださいね。
まとめ
「速さ」「比」「相似」「場合の数」の分野の学習が模試の点数を稼ぐならば手っ取り早いと思います。未習の場合は整数問題や規則性の問題に取り組むか先取り学習をするのがおすすめですね。
高学年になって模試の偏差値が落ちてしまう生徒は「速さ」「比」「相似」という最頻出の分野が苦手な場合が非常に多いです。余裕があるうちに「速さ」「比」「相似」「場合の数」を固めておくと後々に安心ですね。