こんにちは、並木(@chuju_namiki)です。
早稲田大学の付属校の過去問分析に引き続き、今回は、慶應義塾大学の付属校の過去問分析を行いました。
それでは、どうぞ!
目次
慶應付属校の過去問比較『算数』
今回の分析対象は慶應義塾中等部、慶應義塾湘南藤沢中等部、慶應義塾普通部の算数です。結果を表にまとめましたのでご覧ください。

慶應義塾中等部(男子Y80偏差値64・女子Y80偏差値70)

どこかで見たことあるような典型問題からの出題が9割ほどです。特に速さ、図形、数の性質の典型問題が目立ちました。
後半の大問6や7にはやや難しい問題も見られますが、結局のところ合否を分けるのは典型問題の処理速度と正確性だと思います。
慶應義塾湘南藤沢中等部(男子Y80偏差値64・女子Y80偏差値67)

大問1は計算問題で大問2は小問集合で典型問題が並んでいるため完答したいところです。大問3は高校数学のパスカルの三角形を流用した問題ですでに解いたことがある受験生もいたでしょう。
大問5の平面図形と大問6の複雑な設定の速さの問題はおもしろく思いました。後半にいくほど素直に難易度が上がっている構成だと思います。バランスの良い作問で、慶應付属校の中で一番好きな出題です。
慶應義塾普通部(男子Y80偏差値64)

試験時間が40分と非常に短い間に13問を解かなければならず、非常に忙しいです。一番の敵は時間といえるでしょう。(表では割合の分野が他の分野と3問複合しているため合計16問となりますが実際は13問です)
かといってサクサク解けるタイプの問題ばかりが配置してあるわけではなく、速さではダイヤグラムを用いた解法を利用したり、場合の数では典型ではない問題も見られたりします。
1問にかけられる時間は3分前後なので、時間内に解けそうにない場合は潔く諦めることも必要です。制限時間を含めると慶應付属校の中で最も難易度が高いと思います。今年の入試では難易度は横ばいか易化するのではと予想します。
まとめ
慶應の付属校の過去問分析を通して感じたことは典型問題を落とさないことが最重要だということです。典型問題に加えて応用問題ができれば算数で差をつけることができる出題だと思います。
人気の出題分野は図形と速さで共通しています。慶應義塾普通部の場合は場合の数が2020年度に多く出題されていたので対策するとよいですね。