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中学受験算数で三平方の定理は使っていいのか?

こんにちは、並木(@chuju_namiki)です。

先日、下記のような記事を見ましてど算数だから三平方の定理を使わずに解くという趣旨で算数の問題紹介がされていました。

この図形の面積、三平方の定理を使わずに出せる? ヒラメキで解く”算数”がちょっと手ごわい

十字型の図形の面積を問う 小学生向けの問題 が、「これは良問」と好評です。「算数」の知識だけで解けるかな? 手がかりは対角に入った赤線の長さのみ  Twitterユーザーのロボ太(@kaityo256 …

しかし中学受験算数において、三平方の定理を利用した3:4:5の直角三角形は多くの受験生が把握していることかと思います。

そこで今回は、中学受験算数で合法的に三平方の定理を使うテクニックを紹介したいと思います。

それではどうぞ!

三平方の定理をなぜ使ってはいけないのか

小学生では範囲外の√がでてきてしまうからというのが一番の原因ですね。それならば√が現れない形なら三平方の定理は使用しても問題ないでしょう。

現に2016年の開成の大問1では「3辺の長さの比が3:4:5や5:12:13となる直角三角形を利用してもかまいません。」との文言があり、三平方の定理を活用した問題が出題されています。

考え方を書かせる問題については使用しない方が無難ですね。減点するかどうかはその学校の採点方針次第だからです。もしも使う場合は三平方の定理が成り立つことを相似などを使って示してから解答を書くと良いでしょう。白紙解答や断りなく使用するよりはずっと良いです。

三平方の定理はグレーゾーン

答えだけを書くタイプの問題ならば使ってもかまわないと思います。

基本的に三平方の定理は使用しないことが中学受験の暗黙の了解にはなっていますが、開成、筑駒、灘などを目指す上位の生徒が三平方の定理の存在を知っているのもまた事実ではあるわけです。

合法的に三平方の定理を使うコツ

合法的に三平方の定理を使うコツをご紹介したいと思います。

正方形の一辺を□cmとすると、赤線を斜辺とした直角三角形で三平方の定理を使用して
□×□+3×□×3×□=100
10×□×□=100
□×□=10

求める面積は面積10cm^2の正方形5つ分なので
10×5=50

A.50cm2

コツは□×□のままで計算することです。そうすると√を使用することなく三平方の定理を使うことができますね。

まとめ

白紙解答よりは三平方の定理を使ってでも解答をつくった方が良い。使うときは√の形にならないように□×□の状態で処理するのがおすすめです。