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麻布中学国語のテーマとおすすめの本・漫画!

こんにちは、並木(@chuju_namiki)です。

麻布の国語の過去問を見ていたら、出題に一定の傾向があることを発見したので記事を書きました。

麻布は男子校ですが女性作者からの出題が多く見られます。女性の気持ちを理解することが麻布合格の近道ですね。

それでは、どうぞ!

人間でないものが重要な登場人物のパターン

2010(薄井ゆうじ「木登り牛」)では牛が主人公であり言葉を話す
2013(森絵都「竜宮」)では亀は擬人化されていないが、亀が話の展開に重要な役割を果たす
2014(大山淳子「ミスター・クリスティー」《あずかりやさん》では自転車が言葉を話す
2017(吉野万里子「ロバのサイン会」)野生の鹿が主人公であり言葉を話す

このパターンでは「シートン動物記」の小学生版が良いと思います。しかしながら量が圧倒的なため「狼王ロボ」の部分を優先的に読むことがおすすめです。

人生につまづいたおじさんが登場するパターン

2011(井上ひさし「あくる朝の蝉」)大学を中退したおじさんが登場
2012 (堀江敏幸「トンネルのおじさん」)無愛想なおじさんと山登りをする
2015(山本甲仕「あたり 魚信」)就職が決まらない男と小学生の話
2019(安東みきえ「天のシーソー」)ハローワークに通うおじさんと女子高生の交流

君たちはどう生きるか」は人生につまづいたおじさんと主人公であるコペル君の交流が非常に多く描かれているため麻布の好きなテーマと合致しているといえます。

また宮崎駿監督が「君たちはどう生きるか」というアニメ映画を製作中とのことで注目度も高いです。文庫版を読む時間がない場合は漫画版でもよいかと思います。

あるテーマに沿った出題

2016(辻村深月「家族シアター」)宇宙に関する記述が多い
2018(深緑野分「緑の子どもたち」)異世界で自転車を作成する話
2020(宮下奈都「まだまだ」《つぼみ》)生け花に関する記述が多め

近年はそこまでメジャーではない趣味を持つ主人公の物語が出題されています。知らない分野の場合は専門用語も多くて読みづらいと思います。

対策としては今まで全く興味のないジャンルの本を読みことがあげられます。しかしながら、全く興味のない本を読むことは多くの小学生にとって苦痛であると思うので、漫画でも問題ないでしょう。

麻布中学の傾向として女性作家からの出題が多いことが挙げられます。「ちはやふる」「のだめカンタービレ」は女性的な価値観や捉え方も理解しつつ、百人一首や音楽といった特定のテーマを扱っているため麻布対策として有効と思います。

まとめ

麻布中学は他者理解を重視しているのだと思います。小学生男子からすると、動物や自転車のような存在はもちろんのこと、人生がうまくいかないおじさんや女性的な趣味に打ち込む人々に関する文章は読み解きづらいと思います。

対策として、動物から見たときの視点、中年男性から見たときの視点、女性から見たときの視点つまり他者の視点を重視することが対策として有効だと思います。やはり女性作家が多く選ばれていることから、女性からの視点は重視すべきですね。